公益の視点から望ましい姿や方向感を示す「プリンシプル」が、資本市場の品格と活力を高めることを金融行政の第一人者が解説。

資本市場とプリンシプル

定価:本体2,500円+税
発売日:2019年05月10日
ISBN:978-4-532-35820-4
並製/A5判/268ページ
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おすすめのポイント

○複雑で変化の早い金融市場を、明文化された規律と、抽象的な行動規範(プリンシプル)の両面から相互補完する形で規制する金融行政の方式は、日本でも銀行法や保険法で取り入れられ、さらにスチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードの導入で近年急速に浸透しつつある。不公正取引や不祥事に対応・予防するためにも役立つ。

○本書は、資本市場の品格と活力を高める上で、プリンシプルを土台とした規律が効果的であることを訴えるものである。プリンシプルは、パブリック・インタレスト(公益)の視点から、ものごとの望ましい姿や方向感をいくつかの原則で描くものである。それに納得しその価値観を共有する人々が、目標に向かって進めるよう促す手法が、プリンシプル・ベースの規律づけである。策定される個々のプリンシプルは、法令やルールの背後にある基本的な精神を、行動原則としてより明示的に表現し編集したもの、と形容することもできる。

○このアプローチは資本市場にうまくフィットする、というのが筆者の仮説であり主張である。基本的なコンセプトは、上場会社や市場関係者が尊重すべき重要な規範を共通の理念として認識し、各主体がその規範に沿って行動することを通じて、市場全体の信頼性と競争力が向上する、という筋書きである。プリンシプルに沿った行動の事例が広がっていけば、それらが市場慣行となっていくだろう。上場会社や市場関係者の間において、それぞれの持ち場に即した規範意識が定着し、それが分権的な規律として持続的に機能していくことが期待される。

目次

  1. 第1章 資本市場に求められる資質

    第2章 ルールとプリンシプル

    第3章 資本市場の規律づけメカニズム

    第4章 プリンシプル方式の広がり

    第5章 エクイティ・ファイナンスのプリンシプル

    第6章 不祥事対応のプリンシプル

    第7章 不祥事予防のプリンシプル

    資料:関連プリンシプル集

著者・監修者プロフィール

佐藤 隆文(さとう たかふみ)

日本取引所自主規制法人理事長。経済学博士(名古屋大学)
1950年生まれ。73年、一橋大学経済学部卒業後、大蔵省入省。オックスフォード大学大学院修了。主計局主計官、銀行局総務課長を経て、98年金融監督庁長官官房総務課長。名古屋大学教授などを経て、07年、金融庁長官。10年一橋大学大学院商学研究科教授、13年より東京証券取引所自主規制法人理事長

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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