「規制」か「自由市場」かは現実的な対立ではない。市場をどう規制しデザインするかの重要性を日米経済システム比較で明らかに。

日本経済のマーケットデザイン

定価:本体2,400円+税
発売日:2018年12月19日
ISBN:978-4-532-35805-1
上製/四六判/320ページ
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おすすめのポイント

◆2018年にOxford University Pressから刊行されたMARKETCRAFT--How Governments Make Markets Workの翻訳。

◆これまで、経済において「自由市場」と「規制」は対立するものと考えられてきたが、現実には規制のない市場はなく、市場は多くの規制によってデザインされたものである。

◆本書では、マーケットデザインを幅広い意味でとらえ、以下のような考え方によって、市場をデザインすべきだと解く。
1 欠点のない自由市場というものは存在しない。
2 市場はデザインしなければならない。
3 市場改革は障害を撤廃することによってではなく、市場のインフラを創造することによって推進される。
4 市場原理に適った政策が唯一の正解であると考えてはならない。
5 そもそも市場を有効に活性化する政策は何か、はっきりしないことも多い。
6 政府と市場を対置させる経済政策の考え方は基本的な誤解に基づいている。
7 規制と競争を対置させる議論も、根本的な誤解を生じさせている。
8 アメリカのような自由主義的市場経済の国も、日本のような協調的市場経済の国と同程度かそれ以上に規制されている。
9 日本のように協調的な市場経済を持つ国がマーケットを自由化するためには、むしろより多くの規制を必要とする。
10 デジタル時代においては、より強力な市場のガバナンスが必要になる。

◆上記のような視点に立ち、コーポレートガバナンス、企業の財務会計、知財、労働法など分野のマーケットデザインを日米比較しながら分析。官民連携、協力的な労使関係、高い教育および職業訓練水準、社会の安定、特定の領域における技術的卓越性といった日本独自の制度的強みを基盤とした、市場の再デザインの必要性を提言する。

目次

  1. 第1章 マーケットデザインのフレームワーク

    第2章 マーケットデザインの構成要素

    第3章 アメリカ型マーケットデザイン
        ――世界で「最も自由」な市場経済は、いかに最も統治されているか

    第4章 日本型マーケットデザイン
        ――自由市場型経済のデザインが難しい理由

    第5章 マーケットデザインの理論と実践

著者・監修者プロフィール

スティーヴン・K・ヴォーゲル(すてぃーう゛ん・けー・う゛ぉーげる)

カリフォルニア大学バークレー校アジア研究ニュー・イール・ハン特別教授 政治学部教授
1961年生まれ。プリンストン大学卒業。カリフォルニア大学バークレー校でPh.D.取得。ジャパンタイムズ記者、ハーバード大学講師などを経て現職。日本の政治経済研究の第一人者。ニューズ・ウィーク日本語版のレギュラー・コラムニストなども務めた。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

上原 裕美子(うえはら ゆみこ)

翻訳者
1976年東京生まれ、筑波大学第二学群比較文化学類卒業。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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