バーナンキ前FRB議長の権威も借りての導入がささやかれる経済政策、ヘリコプターマネー。その考え方と導入策を簡潔に解説。

ヘリコプターマネー

定価:本体1,500円+税
発売日:2016年11月28日
ISBN:978-4-532-35718-4
並製/四六判/196ページ
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おすすめのポイント

ヘリコプターマネーとは、ヘリコプターから市中に現金をばらまくかの如く、国民に直接カネを渡すことで、マネーサプライを大幅に増やす景気対策。バーナンキ前FRB議長は、ヘリコプターマネーの強い賛成論者として知られている。

ゼロ金利下の日本では、資金需要が増大しないために貸し出しが増大しない。それゆえに信用創造がなされず、マネーストックの増大はほとんどなかった。この現象を流動性の罠と区別するために、「信用創造の罠」と呼べば、そもそも市中のマネーが増えていないのだから、これは教科書的な流動性の罠とは異なった現象である。

それでは信用創造の罠に陥った時に、通常の金融政策はマネーストックを増大させられるだろうか。ヘリコプターマネーは直接国民にマネーを配布する金融政策の最後の手段として注目が集まっている。

ヘリコプターマネーの考え方は戦前からあり、フリードマン、バーナンキと進化してきた理論だ。だが、日本の現状と合わせた解説は未だに成されていない。本書は、気鋭のマクロ経済学者による端的な解説書。単に金融政策の解説にとどまらず、AIとの競争(労働面)という側面から日本経済を分析してきた経験を元に、ベーシックインカム(最低限の生活費給付)とセットでのヘリコプターマネー導入という具体的な導入方法も提示する。筆者の近著『人工知能と経済の未来』(文春新書)は好調。

目次

  1. 第1章 お金のばらまきで景気は良くなるか?

    第2章 政府紙幣と財政ファイナンス

    第3章 長期デフレにヘリコプターマネーは有効か?

    第4章 日本経済が陥った罠とは何か?

    第5章 ヘリコプターマネーとベーシックインカム

著者・監修者プロフィール

井上 智洋(いのうえ ともひろ)

駒澤大学経済学部講師。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論
慶應義塾大学環境情報学部卒業、IT企業を経て、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。2015年4月から現職。博士(経済学)。人工知能と経済学の関係を研究するパイオニアとして、学会での発表や政府の研究会などで幅広く発言。AI社会論研究会の共同発起人をつとめる。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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