円相場とアベノミクスの関係は? 為替レートはどう決まる? 米国金利引上げの影響は? 為替相場をめぐる誤解を突き、正しい見方を説く。

定価:本体1,700円+税
発売日:2016年02月26日
ISBN:978-4-532-35684-2
上製/四六判/280ページ
購入画面へ進む

おすすめのポイント

◆ここ数年の日本経済は、為替レートの変動で大きな影響を受けた。というよりも、経済の主要な動きは、ほぼ為替レートで説明できるものであった。為替レートはそれほど重要なものだが、そのメカニズムについては、正確に理解されていない点が多い。

◆2012年秋以降円安が進み、株価が上昇して、経済のムードが大きく変わった。このため、円安が日本経済を活性化させていると考えられることが多い。しかし、円安は物価上昇、実質賃金低下、実質消費支出の低下など、望ましくない効果をもたらしている。

◆為替レートとは通貨の価値であり、円レートは日本の経済活動の価値である。だから、円安とは日本人の経済活動の価値が低く評価されることを意味する。それが良いはずがないことは、冷静に考えれば分かるはずだ。それが容易に分からないのが、「罠」の恐ろしいところである。

◆為替レートについていかに深い知識を得ても、それを利用して為替取引で継続的に利益を得ることはできない。それは、市場が効率的に働くために、利用可能な情報は、すでに市場価格に反映されてしまっているからである。

◆しかし、為替レートについて知ることによって、さまざまな経済の変化を、よりよく、より深く理解できるようになる。為替レートは、あらゆる経済変数に大きな影響を与えるもっとも基礎的な変数の一つだからである。為替レートを理解するか否かで、経済に関する理解はまったく異なるものとなる。

◆本書は、円安に依存することの誤りを明らかにし、為替レートと経済との関係について、基礎的な概念や理論、歴史を交えて解説する。さらに、アメリカの金融正常化後の世界についても展望する。

目次

  1. 第1章 円安の罠に捕らわれたアベノミクス

    第2章 円安が国益との幻想を捨てよ

    第3章 円安、住宅価格バブル、金融危機

    第4章 リーマンショックとユーロ危機による円高

    第5章 為替レートに関する基礎概念

    第6章 為替レートの決定メカニズム

    第7章 国際通貨制度の変遷

    終 章 アメリカ金融正常化と投機の時代の終了

著者・監修者プロフィール

野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)

早稲田大学ビジネス・ファイナンスセンター顧問。一橋大学名誉教授。
1940年生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年イェール大学Ph.D取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より現職。一橋大学名誉教授。専門はファイナンス理論、日本経済論。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

同じジャンルの商品

もっと見る

now loading