なぜ日本企業は低く評価されているのか?企業財務、市場分析の第一人者が、財務・非財務の両軸から徹底分析。ROEとESGを融合した高付加価値経営を提言。

ROEを超える企業価値創造

柳良平 著/広木隆 著/井出真吾
定価:本体2,200円+税
発売日:2019年03月22日
ISBN:978-4-532-32261-8
上製/四六判/288ページ
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おすすめのポイント

なぜ日本企業は不当に低く評価されているのか?
「見えない資産」を活かせ!


上場企業(金融除く)のバランスシートには依然として200兆円近い広義の現金(現金+有価証券)が積み上がり、上場企業の1割以上で広義の現金の方が時価総額より大きい。アベノミクス前後で株価もROEもほぼ倍増したが、企業価値の創造は十分ではない。一方、ESG(環境、社会、統治)ブームの中、ROEを忌み嫌う一部の経営者も非財務情報のアピールには熱心であるが、日本企業のPBR(株価純資産倍率)はほぼ1倍で推移しており、非財務資本の価値が付加価値として市場から認識されていない。

その背景には、日本市場の長期的低迷、「資本の価値」の低評価、企業と投資家の認識ギャップ、低いROEとコーポレートガバナンスの問題等があり、歴史的文化的要因も含めてきわめて根が深い。近年アベノミクスのガバナンス改革、「伊藤レポート」などでROEは向上してきたが、いまだ道半ばであり、その質が問われている。皮相的なROE経営ではなく長期的持続的な価値創造に貢献することが重要である。
わが国企業には資本コストやROEが十分に理解されていないのではないだろうか。あるいは当局のリードに盲目的に追従して皮相的なROE経営や横並びの配当政策に陥っていないだろうか。一部の投資家のショートターミズムも悪影響を及ぼしてはいないだろうか。

そして究極的には、企業価値は非財務資本から財務資本に転換されて生成されると考えられるが、いかにしてそれを具現化して資本市場の理解を得ていくのか。潜在的には非財務資本の価値がきわめて高いはずの日本企業が過小評価される事態に陥っている現状を打破し、コーポレートガバナンスや財務リテラシー、ESGとそのIR(説明責任の履行)を改善することで、大きな企業価値の向上が図れるのではないか。ESGが救世主になる可能性があるのではないだろうか。
こうした思いでわれわれ3人はそれぞれ啓蒙活動をしてきたが、本書は3人の長年の日本企業の企業価値向上への思いを伝える集大成と言って良い。
――「はじめに」より抜粋

目次

  1. 第1章 日本の資本市場の現状と課題(広木隆)

    第2章 世界の投資家の日本企業に対する認識――グローバル投資家サーベイ(柳良平)

    第3章 日本企業の現金価値のディスカウントと配当政策(柳良平)

    第4章 日本企業のROEと企業価値の実証結果(井出真吾)

    第5章 マクロ的な観点からのROE――資本・労働の生産性と分配(広木隆)

    第6章 ESG投資の意義と効果(井出真吾)

    第7章 非財務資本とエクイティ・スプレッドの同期化による価値創造(柳良平)

    終 章 鼎談――日本企業の価値創造の処方箋(柳良平・広木隆・井出真吾)

著者・監修者プロフィール

柳 良平(やなぎ りょうへい)

エーザイ常務執行役CFO(最高財務責任者)、早稲田大学客員教授
早稲田大学商学部卒業後、サンダーバード国際経営大学院でMBA、京都大学にて博士(経済学)を取得。米国公認管理会計士。米国公認財務管理士。都市銀行支店長、メーカーIR、財務部長、UBS証券エクゼクティブディレクター等を経て現職。公職として、東京証券取引所上場制度整備懇談会委員、伊藤レポート執筆委員、米国公認管理会計士協会(IMA)日本支部常任理事、日本管理会計学会常務理事、日本IR学会理事の任にある。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

広木 隆(ひろき たかし)

マネックス証券チーフストラテジスト
1963年東京都生まれ。上智大学外国語学部卒業。大和証券に入社後ファンドマネージャーに転身し、富士投信(現みずほ投信)投資顧問、フィデリティ投信、JPモルガンアセットマネジメントなど、国内外の資産運用会社でファンドマネージャー等を歴任。日本株ロング・ショートのヘッジファンドを自ら立ち上げ運用した経験も。2010年より現職。抜群の相場予測とユーモアあふれる語り口で、個人投資家から絶大な人気を誇る。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

井出 真吾(いで しんご)

ニッセイ基礎研究所 金融研究部 チーフ株式ストラテジスト
1970年生まれ。東京工業大学卒業。1993年日本生命保険相互会社入社、1999年(株)ニッセイ基礎研究所、2007年より現職。専門分野は株式市場・株式投資。科学的かつ客観的分析に基づいた株価予想は定評があり、新聞・テレビ等メディア露出も多数。日本ファイナンス学会での講演や日本経済新聞主催のセミナーなどでも人気。日本証券アナリスト協会検定会員、日本ファイナンス学会会員、1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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