新古典派やケインジアンの理論では・・・・価格調整がうまくおこなわれているかぎり長期的不況など原理的にありえないのに対して、本書では流動性選好に注目するために、かならずしも将来の購買力に結びつかない貯蓄が説明され、それが長期的不況の原因となることが明らかにされるのである。

不況の経済学
甦るケインズ

定価:本体1,748円+税
発売日:1994年06月22日
ISBN:978-4-532-13063-3
上製/四六判/268ページ
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おすすめのポイント

新古典派やケインジアンの理論では・・・・価格調整がうまくおこなわれているかぎり長期的不況など原理的にありえないのに対して、本書では流動性選好に注目するために、かならずしも将来の購買力に結びつかない貯蓄が説明され、それが長期的不況の原因となることが明らかにされるのである。

目次

  1. まえがき

    第一章 経済学は不況を説明できるか
     1 不況とは何か
     2 不況の現状
     3 新古典派経済学の辞書に長期不況はない
     4 不況のマクロ経済学
     5 動学的経済学への招待

    第二章 資産と流動性
     1 資産を保有する理由
     2 流動性が生み出す効用
     3 流動性保有願望と不況

    第三章 利子率とは何か
     1 何を買い、いくらためるか
     2 資産の利子率
     3 各財の消費の利子率
     4 人々の最適行動
     5 企業の利子率
     6 「利子理論」と「価格理論」

    第四章 長期不況はなぜ起こるのか
     1 利子率と完全雇用
     2 流動性保有願望が不況を生み出す
     3 流動性保有と消費の関係
     4 「流動性のわな」とピグー効果
     5 長期不況発生の条件

    第五章 新しい有効需要分析
     1 長期不況状態
     2 新しい有効需要分析(π一分析)
     3 労働市場を含む多数財の場合
     4 不況の動学経路
     5 景気変動のプロセス
     6 π一分析とIS-LMとの比較

    第六章 不況の処方箋
     1 不況を克服するには
     2 新製品開発は不況打破の原動力
     3 財政支出の効果
     4 貨幣政策とスタグフレーション
     5 インフレ率と失業率の関係(フィリップス曲線)
     6 急速な価格調整は不況を悪化させる
     7 景気刺激策の比較

    第七章 税制と不況
     1 消費税対所得税
     2 資産所得税と包括所得税
     3 流動性保有税と資産保有税

    第八章 何がバブルを生み出すか
     1 資産価格の要素
     2 収益資産の価格
     3 流動性を裏付けとするバブル
     4 貨幣とバブル
     5 景気の変動とバブル

    第九章 不平等と不況
     1 流動性保有量と消費
     2 不平等のもとでの不況
     3 不平等経済での社会改革
     4 国際社会での不平等

    参考文献
    図表一覧
    索引

著者・監修者プロフィール

小野 善康(おの よしやす)

1951年東京生まれ。1973年東京工業大学社会工学科卒業。1979年東京大学大学院修了(経済学博士)。武蔵大学助教授、大阪大学教授、東京工業大学教授などを経て、1999年大阪大学社会経済研究所教授、現在に至る。専攻:マクロ経済動学、国際経済学、産業組織論。 <主な著書>『寡占市場構造の理論』、『貨幣経済の動学理論』(東京大学出版会)、『国際企業戦略と経済政策』(東洋経済新報社、日経経済図書文化賞受賞)、『不況の経済学』(日本経済新聞社)、『金融』、『国際マクロ経済学』、『景気と経済政策』、『景気と国際金融』(岩波書店)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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