激変する労働市場を「雇用の創出と消失」の視点から捉え論じた画期的研究書。若年労働、パート、自営業、中小企業などで起きた構造変化をデータから精緻に実証分析し、所得分配や世代効果の変動などを解明した力作。

ジョブ・クリエイション

定価:本体3,600円+税
発売日:2004年03月16日
ISBN:978-4-532-13273-6
上製/A5判/368ページ
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おすすめのポイント

激変する労働市場を「雇用の創出と消失」の視点から捉え論じた画期的研究書。若年労働、パート、自営業、中小企業などで起きた構造変化をデータから精緻に実証分析し、所得分配や世代効果の変動などを解明した力作。

●週刊ダイヤモンド「学者・エコノミストが選んだ経済書ベスト30」第4位!

目次

  1. 第1章 ジョブ・クリエイションとは何か
     1 「失業抑止」から「ジョブ・クリエイション」へ
     2 ジョブ・クリエイション(ディストラクション)の定義
     3 雇用創出・消失の基本特性
     4 雇用創出・消失の持続性
     5 時系列変動
     6 雇用創出・消失と採用・離職
     補論

    第2章 転換点としての「1997年」
     1 1990年代を通じた変化と97年以降の変化
     2 産業と雇用変動
     3 企業規模と雇用変動
     4 産業、規模以外の要因

    第3章 開廃と雇用の関係を求めて
     1 立ち遅れた開廃効果の把握
     2 雇用創出・消失の開廃効果への分解
     3 開廃効果についての留意点
     補論

    第4章 結局、若者の仕事がなくなった
     1 深刻化する若年雇用
     2 雇用の置換効果
     3 年齢別にみた雇用創出・消失
     4 大規模事業所における労働流入・流出の決定要因
     5 構造問題としての若年就業

    第5章 やはり高齢化が雇用を減らした
     1 もう一つの「高齢化問題」
     2 マクロレベルでの雇用変動
     3 高齢化が雇用変動に影響する理由
     4 同時性バイアスを考慮した雇用変化率の推定
     5 セレクション・バイアスを考慮した雇用創出・消失率の推定
     6 組織内要因こそ真の構造要因

    第6章 パートは正社員の雇用を奪ったのか
     1 パートタイムの影響
     2 これまでの研究から
     3 パートタイムとフルタイムの雇用創出・消失
     4 フルタイムとパートタイムの関係
     5 「パートとフルタイムの置き換え」の可能性

    第7章 中小企業はジョブ・クリエイター?
     1 中小企業の雇用神話
     2 リグレッション・ファラシー
     3 アメリカの雇用研究から学ぶこと
     4 日本の状況
     5 新たなデータが広げる可能性

    第8章 人を育てる中小企業が雇用を創る
     1 育成の自信喪失
     2 経営戦略としての能力開発
     3 能力開発のための課題
     4 雇用創出と能力開発
     5 能力開発と定着の知恵
     6 人材育成という視点

    第9章 自営業が減少した理由
     1 世界的に特異な自営業の実態
     2 自営就業の決定要因
     3 収入関数の推定
     4 バブル崩壊と自営業減少

    第10章 見過ごされた所得格差
     1 少ない自営業の格差研究
     2 データについて
     3 市場所得関数の推定
     4 無所得者の存在
     5 公的再分配の影響
     6 自営業間の所得格差
     7 雇用劣化と所得劣化

    第11章 組織を離れて働くこと
     1 「自己雇用」という可能性
     2 日本の自己雇用とその周辺
     3 自営的「自己雇用」の国際比較
     4 日本の自営の開廃業の特徴
     5 開業後の経営が順調な自己雇用者像
     6 独立志向を高める条件
     7 自己雇用のこれから

    第12章 リストラ離職した中高年のそれから
     1 みえない「リストラ」の実際
     2 希望退職・解雇の状況
     3 離職と出向
     4 離職後の状況
     5 過度の自己責任を排しながら

    第13章 構造的失業とは何か
     1 「構造」とは何か
     2 構造的失業の意味
     3 UV分析の課題
     4 失業者の意識
     5 正社員志向と求職密度
     6 「希望」はどこから来るのか

    第14章 データの背後で
     1 データからはみえないものもある
     2 リストラのなかの個人、企業、行政
     3 労働市場が機能するために
     4 「結局は本人の人柄とやる気」をどう考えるか
     5 「ジョブ」のために個人がすべきこと

    第15章 ジョブ・クリエイションへの始動
     1 雇用を創出する企業への支援
     2 失業対策の方向性
     3 新たな連携の構築
     4 研究のための課題

    結びにかえて/謝辞/参考文献/事項索引/人名索引

著者・監修者プロフィール

玄田 有史(げんだ ゆうじ)

1964年生まれ。88年東京大学経済学部卒業、92年同大大学院経済学研究科博士課程退学。ハーバード大学、オックスフォード大学各客員研究員、学習院大学教授を経て現在、東京大学社会科学研究所教授、博士(経済学)。

主な著書
『仕事のなかの曖昧な不安』(中央公論新社、2001年、日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞受賞;中公文庫、2005年)
『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、2004年、エコノミスト賞、労働関係図書優秀賞受賞)
『ニート』(共著、幻冬舎、2004年;幻冬舎文庫、2006年)
『働く過剰』(NTT出版、2005年)
『14歳からの仕事道』(理論社、2005年、増補改訂版、イーストプレス、2011年)
『人間に格はない』(ミネルヴァ書房、2010年)
『希望のつくり方』(岩波新書、2010年)ほか多数

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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