戦局を一転させる逆転を可能にしたリーダーシップとは? バトル・オブ・ブリテン、朝鮮戦争からベトナム戦争まで、世界史を変えた戦争を事例に戦略の本質を戦略論、組織論のアプローチで解き明かす意欲作。

定価:本体900円+税
発売日:2008年08月05日
ISBN:978-4-532-19462-8
並製/A6判/480ページ
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戦局を一転させる逆転を可能にしたリーダーシップとは? バトル・オブ・ブリテン、朝鮮戦争からベトナム戦争まで、世界史を変えた戦争を事例に戦略の本質を戦略論、組織論のアプローチで解き明かす意欲作。

日本陸軍の崩壊を組織論の観点から解明し、問題点を浮き彫りにしたロングセラー『失敗の本質』(中公文庫)の姉妹編。前著を「べからず」を明らかにする負の研究とすれば、本書は、どのように「すべき」かを明らかにするものといえる。

目次

  1. まえがき

    序章 なぜいま戦略なのか
     1逆転できなかった日本軍
     2なぜ逆転できなかったのか
       物理的劣勢?/戦略不在―戦いの本質を理解しなかった
     3あらためて戦略の必要性を考える
       歴史を繰り返してはならない/本書の構成

    第1章 戦略論の系譜
     1ナポレオン戦争と近代戦略論
       忘れられた戦略家ジョミニ/戦争の本質をとらえる――クラウゼヴィッツ/
       摩擦――戦略の実行側面
     2第一次大戦とリデルハート
       間接アプローチ戦略/リデルハートの功罪
     3第二次大戦後の戦略論
       戦略の逆説的論理―ルトワク/大戦略のリーダーシップ
     4戦略の位相
       グレーの議論/埋め合わせ―戦略のダイナミズムを考える

    第2章 毛沢東の反「包囲討伐」戦―矛盾のマネジメント
     1国民革命の変質
       国民党誕生/対立と分裂
     2根拠地の建設
       紅軍の建設/土地革命
     3第一次反「包囲討伐」戦(一九三〇年一二月~三一年一月)
       六つの条件/重要なのは緒戦で勝つこと/健軍来最大の勝利
     4第二次反「包囲討伐」戦(一九三一年三~五月)
       意志と意志との勝負/白軍三万人消滅
     5第三次反「包囲討伐」戦(一九三一年七~九月)
       一〇対一の劣勢/遊撃戦と機動戦による勝利
     6第四次反「包囲討伐」戦(一九三二年六~一〇月)
     7第五次反「包囲討伐」戦(一九三三年一〇月~三四年一〇月)
       白軍の戦略・戦術革新/陣地戦を選択/広昌攻撃作戦
     8長征
       機動力を活かした運動戦へ/鍛え上げられた軍隊に/抗日戦争から解放戦争へ
     アナリシス
       戦争の弁証法/「人民」の軍隊と戦う意志/動く根拠地/
       組織の機動化/情報活動/毛沢東のレトリック/知の方法論の共有

    第3章 バトル・オブ・ブリテン―守りの戦いを勝ち抜いたリーダーシップ
     プロローグ
     1ドイツ空軍―電撃戦の花形
       ヒトラーの指令/航空艦隊の編成
     2イギリス防空戦力
       チャーチルの備え/英空軍戦略のジレンマ/
       明暗分けたレーダー開発―実用化・システム化/防空システムの構図
     3戦闘―守りの戦い
       フランスでの戦い―戦闘機不足、パイロット不足/序盤戦―何を学んだか/
       鷲の日―ドイツの失われた機会/危機―ドイツ空軍の戦術転換/
       終盤戦―転機は九月一五日におとずれた
     アナリシス
       リーダーシップ/守りの戦い/ドイツの過誤

    第4章 スターリングラードの戦い―敵の長所をいかに殺すか
     プロローグ
     1バルバロッサからブラウへ
       イギリスを屈服させるには/矛先は南部へ―浮上するスターリングラード
     2一九四二年夏―ドイツ軍の急襲・包囲戦
       圧倒的な勢い/ヒトラーの失策/基本方針崩壊の始まり
     3スターリングラード攻防戦
       衰えるスピード、詰まる補給/本来は脇役のはずが/攻防戦の開始/
       風前の灯火/モスクワ方式で戦う―戦略的持久プラス逆包囲/
       チュイコフ登場/異質な市街戦を勝つ
     アナリシス
       時間の転換―方針の変更と兵力の分散/エネルギーの転換―戦略的持久と逆包囲
       強みを弱みに―市街地における近接戦闘法の開発/視点の環流―前線と司令部の対話/
       二つの系列―精巧な情報システムの構築/政治指導者と軍事専門家

    第5章 朝鮮戦争―軍事合理性の追求と限界
     プロローグ
     1開戦から仁川上陸まで
     2仁川上陸作戦
       作戦計画の起源/実行可能性をめぐる論争/作戦計画/上陸作戦の実施/
       ターニング・ポイントと国連軍の北上
     3中国軍の参戦
       参戦の準備/参戦の決定
     アナリシス
       マッカーサーの軍事合理性の追求/軍事合理性の限界

    第6章 第四次中東戦争―サダトの限定戦争戦略
     プロローグ
     1イスラエルの戦略
       戦略環境の変化/軍事環境の変化/防衛システム/システム機能の鍵―情報(以下、小見出し略)
     2サダトの戦争構想
     3エジプト軍の作戦戦略
     4スエズ運河渡河作戦
     アナリシス

    第7章 ベトナム戦争―逆転をなしえなかった超大国
     プロローグ
     1テト攻勢・ケサン攻防戦の意味
     2アメリカ軍の戦略
     3戦闘の実相
     アナリシス

    第8章 逆転を可能にした戦略
     1戦略の構造とメカニズム
     2逆転を可能にした戦略

    終章 戦略の本質とは何か―10の命題
     命題1戦略は弁証法である
     命題2戦略は真の目的の明確化である
     命題3戦略は時間・空間・パワーの「場」の創造である
     命題4戦略は「人」である
     命題5戦略は「信頼」である
     命題6戦略は「言葉」である
     命題7戦略は本質洞察である
     命題8戦略は「社会的に」創造される
     命題9戦略は「義」である
     命題10戦略は「賢慮」である

    参考文献

著者・監修者プロフィール

野中 郁次郎(のなか いくじろう)

一橋大学名誉教授
1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、富士電機製造勤務を経て、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D取得。著書に『失敗の本質』『戦略の本質』(各共著)など。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

戸部 良一(とべ りょういち)

1948年生まれ、京都大学大学院博士課程単位修得退学、博士(法学)、防衛大学校教授、国際日本文化研究センター教授を経て、現在、帝京大学文学部教授
【主な著書】『失敗の本質』(共著、中公文庫)『ピース・フィーラー』(論創杜)『逆説の軍隊』(中公文庫)『日本陸軍と中国』(ちくま学芸文庫)『戦略の本質』(共著、日経ビジネス人文庫)『国家経営の本質』(共編著、日本経済新聞出版社)『外務省革新派』(中公新書)『近代日本のリーダーシップ』(編著、千倉書房)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

鎌田 伸一(かまた しんいち)

防衛大学校教授。1947年生まれ。上智大学大学院修了。 <主な著訳書>『組織行動の調査方法』(共訳、白桃書房、1980)、『「あいまい性」と作戦指揮』(共訳、東洋経済新報社、1989)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

寺本 義也(てらもと よしや)

1942年生まれ、早稲田大学大学院博士課程修了、筑波大学教授、早稲田大学教授、経営研究所所長などを経て、現在、ハリウッド大学院教授、メイウシヤマ総合研究所所長
主な著書に『失敗の本質』(共著、中公文庫)『ネットワーク・パワー』(NTT出版)『パワーミドル』(講談社)『戦略の本質』(共著、日本経済新聞出版社)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

杉之尾 宜生(すぎのお よしお)

1936年生まれ、防衛大学校応用化学科卒業、陸上自衛隊入隊、第7師団戦車大隊、同偵察隊、中央調査隊、第1師団偵察隊、中央資料隊、防衛研修所戦史部、防衛大学校助教授・教授(元1等陸佐)を経て、現在、戦略研究学会・日本クラウゼヴィッツ学会顧問。
主な著書に『失敗の本質』(共著、ダイヤモンド社)、『戦略の本質』『撤退の本質』(ともに共著、日本経済新聞出版社)、『[現代語訳]孫子』(編著、日本経済新聞出版社)、『国家経営の本質』(共著、日本経済新聞出版社)がある。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

村井 友秀(むらい ともひで)

防衛大学校教授。1950年生まれ。東京大学大学院修了。 <主な著書>『安全保障学入門』(共著、亜紀書房、2003)、『戦略論大系(7)毛沢東』(編著、芙蓉書房出版、2004)

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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