華僑でもイスラムでもない謎の民プラナカン。その源流は15~16世紀中国大陸にさかのぼる。東南アジアを動かす彼らの素顔に迫る。

プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

定価:本体1,800円+税
発売日:2018年06月26日
ISBN:978-4-532-17635-8
並製/四六判/256ページ
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おすすめのポイント

【気高い美意識の謎に満ちた氏族】
プラナカンと呼ばれる異色の民が、東南アジアの国々にいる。 ある者は貿易で巨万の富をつかむ夢を抱いて。またある者は凶作と貧困から逃げ出すために。福建や広東の華人たちは、生死をかけてマラッカ海峡の新天地を目指した。男たちはマレー半島やスマトラ島、ジャワ島の妻と所帯を持った。熱帯の日差しを浴びて生まれ育った子孫が、やがて中国でもマレーでもない、万華鏡のように色鮮やかな独自の文化を開花させていった。彼らは、華僑とも異なる存在で、アジア経済界で隠然とした勢力を誇ち、その気高い美意識を誇る氏族の素顔は、いまなお謎に包まれている。19世紀には英国の東インド会社と手を組み、香辛料貿易、スズ鉱山、ゴム栽培で商才を奮った。あるいはアヘン取引、奴隷貿易によって無尽蔵の財をなした。富を現代に継ぐ末裔は、自らの歴史を封印したまま多くを語らない。
 欧州の列強国とアジアの狭間で繁栄し、絢爛な文化を築き上げた彼らは、グローバリゼーションの波間を駆け抜ける「通商貴族」とも呼ぶべき存在だった。彼らは経済をどのように牛耳り、歴代の先人が残したその伝統を、誰が未来に渡すのか。栄華の痕跡を残すマラッカ、ペナン、シンガポールの街のほか、東南アジアの各地をめぐり、秘められたプラナカンの物語の扉を開く。

目次

  1. プロローグ 謎に包まれた民

    第1章 リー・クアンユーの秘密

    第2章 色彩とスパイス

    第3章 日本が破壊したもの・支えたもの

    第4章 通商貴族の地政学

    第5章 明日を継ぐ者

    エピローグ 消えていく時がきた

著者・監修者プロフィール

太田 泰彦(おおた やすひこ)

日本経済新聞論説委員兼編集委員
1961年生まれ。北海道大学理学部卒業、85年日本経済新聞社入社。科学技術部、産業部、国際部、ワシントン支局、経済部、フランクフルト支局、論説委員兼国際部編集委員、同アジア総局駐在などを経て現職。2017年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

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