ツボを押さえた学習でうかる! 登録販売者

4年連続売上No.1のテキスト&過去問題集

日本薬業研修センター医薬研究所所長 堀 美智子氏

 薬剤師でなくても一部の薬を販売できる「登録販売者」。都道府県ごとに行われる試験に合格すれば、誰でもその資格を手にできます。
 薬局やドラッグストアチェーンなどでは、社員に登録販売者の資格取得を義務づけたり、資格手当を給与に上乗せしたりするところも多くあり、非常に取得メリットのある資格となっています。
 『7日間でうかる! 登録販売者 テキスト&問題集』『うかる! 登録販売者 過去問題集』の著者である堀美智子先生に、試験の最新情報や勉強のコツについてお話をうかがいました。

登録販売者とはどのような資格でしょうか?

 登録販売者とは、簡単にいえば、薬剤師でなくても一部の薬を販売することができる資格です。医師の処方箋なしで薬局や薬店、ドラッグストアなどで購入できる医薬品をOTC医薬品といいますが、従来の薬事法では、OTC医薬品を販売することが認められているのは原則として薬剤師だけでした。

 しかし2009年に改正薬事法(現・医薬品医療機器等法)が施行され、「登録販売者制度」が導入されると、登録販売者はOTC医薬品のうち、第二類医薬品と第三類医薬品を販売することができるようになったのです。

 登録販売者制度ができた背景には、薬剤師不足を補うという目的のほかに、ドラッグストアなどの店舗で働く人たちの薬に関する最低限の知識を底上げするという目的があります。

 現在、多くの薬局やドラッグストアでは、内定者の入社の条件として登録販売者の資格取得を義務づけたり、有資格者には「登録販売者手当」をつけたりするようになっています。就職に関しても、登録販売者の資格を持つ人が優先的に選択されることは間違いないでしょう。
最近では、コンビニエンスストアなどでも、薬を取り扱うところが増える傾向にあります。これから登録販売者の活躍の裾野はますます広がることが期待できるでしょう。

どのような試験でしょうか?

 登録販売者の試験は、都道府県ごとに年1回行われます。試験は筆記試験のみで、形式はすべて選択式の択一問題であり、記述式問題はありません。

 問題はすべて厚生労働省が発表する「試験問題の作成に関する手引き」(以下「出題の手引き」)のなかから出題され、全部で120問のうち、正答率が7割以上(84点以上)であれば合格です。ただし総合得点で7割以上をとれても、正解率が3.5割〜4割未満の試験項目が一つでもあれば不合格になります。

 特筆すべきは、登録販売者の受験資格には制限がないことです。2015年に受験資格が撤廃され、実務経験も年齢も学歴も問われなくなりました。

 さらにこの試験には受験回数の制限も一切ないので、高齢者の方もチャレンジしています。この資格をとろうとすれば人体のしくみや身近な薬について勉強することになりますから、たとえ資格を仕事に生かさなくても、確実にヘルスリテラシーの向上につながるでしょう。

『7日間でうかる! 登録販売者 テキスト&問題集』はなぜ売れ続けているのでしょうか? その特色を教えてください

 『7日間でうかる! 登録販売者 テキスト&問題集』(以下『7日間でうかる!』)の最大の特長は、出題される可能性の高い分野に的を絞った構成になっていることです。

 すでに述べたように登録販売者の試験問題は、厚労省発表の「出題の手引き」からすべて出題されます。「出題の手引き」は全5章から成りますが、なかでも重要なのは第3章「主な医薬品とその作用」です。この章からの出題数が最も多く、他分野の問題を解くときも、ここに関連した知識が求められることが多いからです。

 したがって、この章を重点的に学習することが、合格の鍵となるのです。そのため本書では「出題の手引き」に準拠しつつ、「主な医薬品とその作用」に大きなウエイトを置いています。

 登録販売者制度がスタートしたばかりのころ、試験を受ける予定だった当社のスタッフたちと勉強会を開きました。まずは「出題の手引き」の読み合わせをしたのです。

 そして一緒に学習を進めつつ、彼らの「ここがよくわからない」とか、「ここのところで頭が混乱してきた」という意見を聞きとり、それを原稿に反映させていきました。

 特につまずきやすいところには「ここが重要!」とか、「ここはこういう意味ですよ!」というようなイラストつきの一言コメントを加えました。無味乾燥な参考書ではなく、著者の声が聞こえる本にしたかったからです。

 本書はおかげさまで、登録販売者試験の対策本として4年連続売上ナンバーワンを達成しました。これもこのような作り方を、読者の方に評価していただけているからだと思います。

勉強のコツは「7日間でワンサイクル」の繰り返し

 本書は「7日間でうかる!」と銘打ち、内容を7つのパートに分けて勉強するよう構成してあります。実務経験や基礎力のある方は短期間で総まとめ。まったく知識のない方はこの「7日間(=7つのパート)でワンサイクル」を繰り返して学習いただくことで、合格に近づくことは間違いありません。

 おそらく学習の際にネックになるのは、馴染みのない薬の名前だと思います。ですから何回も繰り返して頭に入れることが大事なのです。

 さらに本書で、「へえ、風邪薬ってこういう成分が入っていて、こういう働きがあるんだ」などと勉強したら、店頭で実際の商品を手に取って眺めてみてください。たとえば歴史を勉強するときも、人物の写真があると記憶に残りやすくなるように、覚えたことを知識として定着させるには、文字だけでなく映像が記憶の助けになります。実際に薬の箱を眺めてみることで、楽しみながら勉強してもらえるのではないかと思います。

 そんなふうにして『7日間でうかる!』で勉強したら、次に『うかる! 登録販売者 過去問題集』(以下『過去問題集』)を解いてみてください。「出題の手引き」の項目ごとに問題を収録してありますので、苦手なところがチェックできます。そして再び『7日間でうかる!』のほうに戻ります。この2冊をセットにして学習を進めるとより効果的でしょう。

 また試験問題は各都道府県によって違います。しかし、実は出題の仕方が違うだけで、同じことを問われている場合も多いのです。この『過去問題集』では、そのような類似の問題も改変せずにまとめて取り上げています。出題された県も明記してありますので、参考にしていただければと思います。

今年の試験で気をつけることは何でしょうか?

 今年の試験で気をつけることは、まず「出題の手引き」の改訂があったことです。改訂点には2種類あり、一つは制度についての変更、もう一つは薬の副作用などが判明した結果を受けて最新の情報に更新されたところです。私は後者について出題される傾向が高いと見ています。

 ところで、登録販売者制度がスタートして約10年がたとうとしています。一般的に、有資格者が増えると試験は難しくなる傾向がありますが、登録販売者の数はまだまだ十分とはいえません。出題範囲も「出題の手引き」に限定されていますから、さほど難化傾向にあるとはいえないでしょう。

 ただし、過去とまったく同じ問題を出題するわけにはいきません。そうなれば当然、出題者も、いままで出題しなかった領域から出題したり、重箱の隅をつつくような問題や、いわゆる引っかけ問題を出したりするでしょう。

 たとえばこんな問題は要注意です。
 「指定第二類医薬品は、情報提供を行うための設備から7メートル以内の範囲に陳列しなければならない」という決まりがあります。ただしカギがかかっていて直接手に取れないようになっていれば、7メートル以上であっても薬局のなかであればどこに陳列してもいいのです。

 そこで、「指定第二類医薬品を、情報提供を行うための設備から8メートル離れた場所にある、カギをかけた陳列設備に陳列することができる」という問題が出たとしましょう。「7メートル」という数字だけを覚えている人は、「8メートル」とあるだけで、条件反射で「×」としてしまう。しかし正解は○。カギをかけた陳列設備に陳列されているので、「7メートル以上」、すなわち8メートルでも問題ないからです。

 似たような例はまだあります。
 適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品は、使用期限を表示しなくてもいいことになっています(製薬企業は自主的に表示していますが)。

 ですから、「適切な保存条件の下で、製造後4年間性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品は、法的な使用期限の表示が義務づけられていない」という問題の答えは○です。「3年を超えて」ですから、4年でも5年でもいいわけです。このような問題に引っかからないためには、ただ数字を丸暗記するのではなく、本質的な理解をすることが重要です。

 また最近の傾向として、生薬成分や漢方処方製剤が幅広く出題されるようになりました。

 たとえば「婦人薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか」というような問題の選択肢のなかに、生薬成分や漢方処方製剤が一つだけ入るようになったのです。そうなると、漢方に苦手意識のある方は、それだけで頭が真っ白になってしまう。でも落ち着いて消去法で考えていくと、案外解けるものです。

 試験では合格点に達すればいいのであって、満点をとる必要はありません。縁あってこの本を手に取ってくださった方には、ぜひとも受かっていただきたい。それが私の思いです。

(構成 長山清子)

 

 
 

著者プロフィール
堀 美智子(ほり みちこ)
薬剤師。医薬情報研究所(株)エス・アイ・シー取締役/医薬情報部門責任者。日本薬業研修センター医薬研究所所長。一般社団法人 日本女性薬局経営者の会理事長。
名城大学薬学部卒。同大薬学部医薬情報室、帝京大学薬学部医薬情報室勤務。98~2002年日本薬剤師会常務理事。98年より現職。

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