パーセンテージゴルフの勧め

「いつでも目の前の1打が成功する確率を考え、 成功率8割以上のプレーを選択する」

書斎のゴルフVOL.36

吉田式スコアアップ術④
アプローチは「寄せる」ではなく、「乗せる」のクラブ選択を

――グリーン周りはどうなりますか?

吉田スコアを縮めるにはアプローチは大きなカギになります。なぜならば、アベレージゴルファーは7割はグリーンを外すからです。そこからいかにミスなくグリーンに乗せられるかが重要です。つまり、私が言いたいのは、いかに寄せられるかではないということです。

――寄せなくて良いのでしょうか?

吉田例えばピンまで20mあるとして、1m以内にどれくらいの確率で寄せられるのでしょうか? おそらく10%以下でしょう。つまり、10回やって1回あるかないか。というのも、20mのパットでも1m以内に寄せられるのが、それくらいの確率だからです。

――アプローチならば、当然もっと確率は悪くなりますね。

吉田そうでしょう。ですから、寄せようとはしない。グリーンに乗ればいいわけです。となれば、まずはパターが使えるのならパターを使うこと。パターが使えなければ、6番でも8番アイアンでも構いません。スプーンやユーティリティで寄せるのも確率が高いです。やったことがないということで拒絶するアマチュアがいますが、やってみればいかにやさしいかがわかります。それも、砲台グリーンの下からでも転がし上げて難なく乗せることができます。ラフからでもポンと球を浮かせて転がして乗せることができる。まずは転がしを使うことなのです。

――ライにもよるでしょうが、転がしならば、グリーンの外からでもアイアンで転がし乗せることができるというわけですね。

吉田その通りです。花道からなら、間違いなくグリーン手前から転がせばいいわけで、グリーンに確実に乗せられます。パターで打つよりもさらにやさしいですね。

――アプローチはどこからでもサンドウェッジというアマチュアもいます。

吉田プロがそうしているから、それが当たり前だと頭に擦り込まれているからでしょうが、サンドウェッジは難しいクラブです。スイング幅も大きくなりますし、ボールをフェースに乗せて上げなければいけない。そのためにダフリもあればトップもある。グリーンに乗せることができないことも多いでしょう。だからこそ、転がしを選択するべきなのです。少し練習しておけば、誰でも簡単に行えます。グリーンオンの確率がかなり高くなるはずです。

――練習しないと、どれくらい転がるかがわかりませんからね。

吉田その通りです。どんなショットでもキャリーとランがどれくらいになるかを把握しなければいけません。アプローチももちろんです。アプローチウェッジなら11、9番アイアンなら12といった具合に認識しておけば、ボールの落とし場所もわかります。

――アプローチが苦手な人にチッパーがありますが、使っても良いものでしょうか?

吉田一時的には良いと思いますが、上達を目指すのであれば、やはりアイアンを使って欲しい。なぜならば、アプローチはショットの短いスイングだからです。つまり、アプローチが上達すればショットも良くなります。そのためには練習ではサンドウェッジを使うことです。フェースにボールを乗せる練習をします。ロブショットを練習するのもいいです。サンドウェッジが上手く打てれば、スイング軌道が良くなり、インパクトゾーンもしっかりしていきます。とはいえ、コースや試合では、他のクラブを使って、転がし重視でプレーすべきです。

――それはあくまで成功の確率を考えましょうということですね。

吉田そうです。アプローチでも、どのクラブが最もグリーンに乗る確率が高いかを考えてプレーすることが大事だからです。

――最後にパットでは何を考えたら良いでしょうか?

吉田距離をコントロールするということです。どちらに曲がるかばかりを気にして、距離が疎かになるアマチュアが多いです。凄くオーバーしたり、凄くショートしたり。それで3パットになってしまう。だから、まずは縦の距離をミスらないことが大切です。

――確かに3パットの原因は横の距離より縦の距離をミスすることが多い気がします。

吉田1mから5mまで1m刻みにそれぞれカップから30㎝オーバーで止めて打ってみてくださいと言います。そうすると、1mは良いのですが、2mになるとコントロールできなくなり、3mではかなりできない。ですから、こうした練習をしっかり積むことが大事になります。

――3mだと狙ってしまって、大オーバーもありますね。

吉田その通りで、狙ってもいい距離を把握することも大事です。どこまでの距離なら狙ってもいいのか? それ以上は2パットを目指すということになります。そうしてパット数をなるべく少なくする。そうすれば自ずとスコアは良くなります。

――パット数はスコアに直結しますよね。

吉田まさにその通りで、そのためには1mのパットを取りこぼさないことです。1mを確実に入れる。プロは1mのパットを95%沈めます。しかし、アマチュアは7割くらいでしょう。それを練習して8割、9割と確率を上げていくことです。それができるようになるだけで、1パットが増えて3パットが減ります。パット数はかなり縮まります。

――我々アマチュアは1mを甘く見ていますよね。必ず入ると思っています。

吉田ところが絶対ではない。1mを外してしまい、スコアを縮めることができないわけです。なので、1mの距離を上達するためには家で練習することです。マットがなくても絨毯でもいいです。毎日パット練習をしてみてください。それだけでスコアは縮まりますよ。

――それにはパターをキャディバッグから出して部屋に置いておくことですね。

吉田まさにその通りです。パターが目に入るところにあれば、ボールを転がしたくなります。テレビを見ながらでも構いません。毎日転がせば、それだけでスコアアップできるのです。お金もかかりません。ぜひやってみてください。

吉田洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978824日、北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターを2度にわたって日本に招聘し、世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。また、毎年数回にわたりアメリカを訪れ、最新ゴルフ理論を情報収集し、研究活動を行っている。著書に『ロジカル・パッティング』(実業之日本社)、監修に『ゴルフのきほん』(西東社)がある。

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