パーセンテージゴルフの勧め

「いつでも目の前の1打が成功する確率を考え、 成功率8割以上のプレーを選択する」

書斎のゴルフVOL.36

吉田式スコアアップ術③
ティショットは成功確率を考えて使うクラブを選択すること

――ここからは具体的なホールマネジメントについて伺いたいと思います。

吉田まずティショットですが、これは何でもかんでもドライバーではないということです。フェアウェイに8割の確率で打てるクラブを選択するということです。フェアウェイが狭ければ、当然、スプーンやクリーク、それでも難しければアイアンで打つということになります。

――ラフであれば良いということはありますか?

吉田グリーンに乗せられる、グリーンそばまで持って行けるのであれば、もちろん良しですが、フェアウェイに打てる確率が8割と思ってもラフまで入ってしまうことも多いのではないでしょうか? クロスバンカーや池や林など、ハザードに届かないクラブを選択するのは絶対です。OBは1mも前に進めませんので、その予感がしたら、そのクラブは使わないことです。

――アマチュアはハザードを避けて打とうとします。つまり、方向で逃げようとしますが、結構つかまってしまいますよね。

吉田それは世界のトッププロでも起こり得ることで、絶対に避けたければ、縦の距離で逃げる。だからこそ、番手を落として刻むわけです。全英オープンや全米オープンなど難度の高いホールでは、ティショットをアイアンで打つ選手が多いのもそのためです。方向、つまり、横では逃げられない。縦を決めることこそ安全に打てるというわけです。

――プロでもやっていることをアマチュアはやっていないというわけですね。アマチュアはクロスバンカーや池があっても、ドライバーを使って方向で避けようとします。それで逆球が出てしまい、罠にまんまとはまったりしますね。

吉田例えば距離が長くて、ドライバーの落とし所が狭いホールがあるとします。この場合、距離があるので、どうしてもドライバーを使いたくなり、曲げてしまってトラブルに陥ってしまうわけです。

――私のホームコースにもファアウェイが狭く、右サイドはバンカーとOB、左サイドは林と崖というホールがあり、ハンデキャップ1です。

吉田●90切りを目指すのであれば、そうしたホールは絶対に安全地帯へ刻むべきです。ドライバーのティショット1つでゲームセットにしてはいけません。例えば、そのホールが430ヤードのパー4であった場合、安全地帯は180ヤードまでだとします。であれば、ティショットはユーティリティを使い、次もユーティリティで70ヤード残して3オン。100ヤードが上手ならその距離を残すプランにしてもいい。そうして、確実に3オンしてパーパットを狙うべきです。

――ご指摘の通りだと思うのですが、実際はわかっていてもなかなか刻めないのが現実ですね。

吉田それは冒頭に話した林からのショットと同じで、確率を考えていないからです。フェアウェイキープ率はアベレージゴルファーならば3割以下でしょう。つまり7割はミスするわけで、それが出たら大トラブルになるとすれば、絶対に刻みが正解ですよね。8割成功する刻みを行うべきです。3割に賭けるのはギャンブルでしかありません。難しい状況になるほど、現実的な確率をしっかりと考える。できないことをやろうとするのは無謀であり、無駄な1打になります。

――胸が痛いですね。

吉田それにもしもその3割が成功して、フェアウェイに飛んだとしましょう。そのときに、そのフェアウェイから確実に2オンできるのでしょうか? アベレージゴルファーならばパーオンの確率は3割以下ですよね。であれば、フェウェイからでも3オン狙いとなり、ティショットを刻むのと変わりません。だからこそ、刻みが正解なのです。

――アマチュアはとにかくティショットはドライバーを使って、なるべくグリーンに近づきたいと思ってしまいます。

吉田それが安心できることだと思うのでしょうが、実はそのドライバーを曲げればもう安心して攻めることはできません。常にドライバーを使ってできるだけ前に進もうとし、次はどうしようといった攻め方はしないことです。

――スコアを作るなら、出たとこ八丁のゴルフはダメだということですね。

吉田その通りです。そこで私がよく言うのは、全長を考えていつでも3つのルートを考えて欲しいということです。例えば350ヤードのパー4があるとして、ルート1は230ヤード+120ヤード、ルート2は200ヤード+150ヤード、ルート3は180ヤードと170ヤードといった具合です。そのどれが最もトラブルのないルートか、上手くプレーできるルートかを考えるわけです。そうして、成功の確率が最も高いルートを選んで平然とプレーすることなのです。

――我々アマチュアはハザードを甘く見ていますよね。

吉田まったくそう思います。OBや池は怖いと思っているでしょうが、林やクロスバンカー、ラフや斜面なら何とかなると思っていますね。しかし、実際は1打確実に多く叩く可能性が強く、2打や3打かかることもある。そうなれば、OBや池と同じです。林から叩いてしまうのも、狭いところを狙って木に当てても1打損するだけくらいに思っています。しかし、実際は何打もかかる。ハザードを甘く見てはいけません。しっかり避ける、刻むということが大事なのです。

――ティショットでミスしているのに、それを取り返そうとして2打目で無理をすることも多いですね。

吉田林もそうですが、クロスバンカーや深いラフに入れたときに長いクラブを持って少ししか飛ばないということも多いですよね。短いクラブを持って確実にそのクラブの距離を打てば3オン可能だったのに、4オンになってしまう。パーを狙ってダボにしてしまうパターンですが、ボギーでいかに止めるかを考えるべきです。

――その一方で、我々アマチュアはドライバーでフェアウェイにティショットが打てた場合、何も考えずにピンを狙ってトラブルにするということもあります。

吉田これも確率を考えていないからこそ起こることです。例えばグリーンセンターまで150ヤードとして、ピンはグリーンの右手前で、グリーン手前にガードバンカーがある場合。ピンを狙って上手く行く確率はどれくらいあるのでしょう。少しダフッたり薄い当たりならばバンカーに入ります。ピンが近いから寄せるのは難しい。ですから、この場合、バンカーに入らずに確実にグリーンオンできるエリア、もしくはグリーンを外しても寄せやすいエリアを狙うことです。

――あくまでリスク回避ですね。

吉田スコアを縮めるなら当然の選択です。私はグリーンを4分割して欲しいと教えています。先程のピンが右手前で、その前にバンカーがある場合、グリーンを4分割すると、左後方のエリアがターゲットになるわけです。スライスしてもグリーンに乗りますし、フックしてグリーンを外しても寄せやすい。左手前はフックの人ならいいですが、スライスの人ならバンカーに入る危険性があります。ピンの奥エリアを狙えばグリーンオーバーする可能性が高いです。

――フロントセオリーやセンターセオリーではないのですね?

吉田ハザードがない場合はそれも良しですが、ピン位置とハザードを考えてグリーンを4分割して狙うエリアを決めて欲しいのです。それとグリーンを狙うショットは大きめのクラブを持って欲しいのです。多くのアマチュアは見栄があるのか、やさしく感じるのか、小さめのクラブを持ってショートすることが多いです。大きめのクラブでゆったり振ればミスショットの確率が減ると思います。

次のページ:吉田式スコアアップ術④ アプローチは「寄せる」ではなく、「乗せる」のクラブ選択を

関連記事

もっと見る

now loading