パーセンテージゴルフの勧め

「いつでも目の前の1打が成功する確率を考え、 成功率8割以上のプレーを選択する」

書斎のゴルフVOL.36

吉田式スコアアップ術②
打つまではネガティブに考え、打つときはポジティブに

吉田わたしの話はネガティブシンキングに感じるかと思いますが、実際にゴルフはミスのゲームです。つまり、ミスするというネガティブな考えでリスクを管理しながらプレーすることが成功につながります。人生やビジネスと一緒で、リスクがあれば保険をかけますよね。ゴルフも一緒で、常にミスしたときにも危機に陥らないように保険をかけながらゴルフをすることが大事なのです。松山英樹プロはそのあたりのリスク管理が素晴らしいです。

――ポジティブシンキングでは上手くいかないと。

吉田何でも上手く行くといった考え方は危険ですよね。トラブルを招くし、トラブルからの対処も準備できていないでしょう。なので、余計に大きな傷手となってしまいます。楽天主義では上手く行かないのがゴルフだと思って欲しいです。それはプロからアマチュアまでどんなレベルにおいても同様ですね。

――現実を見れば、楽観主義では上手く行かないことがわかりますね。ゴルフは1ホールの大叩きを取り返せないスポーツですから。野球のような一発逆転がないからこそ、リスク管理が必要ですし、そのためにはネガティブシンキングが良いということになりますね。

吉田もちろん、その通りなのですが、ネガティブな思考は打つ前までです。打つ前まではミスをしたときのことまで考えたショットを選択する。しかし、いざ打つときは「成功するぞ」とポジティブに考えることです。その切り替えが成功をもたらしますね。

――打つときまでネガティブでは上手く打てませんね。

吉田ところがアマチュアの多くは、打つまでは上手くできるとポジティブで、いざ打つときになるとミスするんじゃないかとネガティブになってしまう。それではいけないということです。

――そのことはシンキングボックスとスイングボックスにもつながりますね。

吉田そうです。シンキングボックスはボールの後方にあり、打つ前にそこで状況を良く知り、適切なクラブを選択して、弾道をイメージし、その弾道が出るようにスイングをチェックする。チェックができたら、スイングボックスに入り、その弾道が出るようにスイングするということです。

――それは左脳と右脳の使い分けでもありますよね。

吉田そうなのです。私は『ブロードバンド』という脳測定器をレッスンに導入しているのですが、この測定器を頭に巻くと、自分の脳の右脳が作用しているか、左脳が作用しているかがわかるんですね。打つ前は考えるわけですから左脳を働かせ、打つときは志向を遮断して右脳を働かせることが重要になります。この測定器を使えば意識的に打つ前は左脳を、打つときは右脳が働くようにトレーニングできるわけです。ジェイソン・デイもこの測定器で訓練しています。

――この測定器のことは吉田プロから教えてもらいましたが、打つ前に左脳を働かせることは次のショットのことをしっかりと考えればできるのですが、難しいのは打つときに右脳を働かせることでした。どうしても打つときまでスイングのことなどを考えてしまうわけです。

吉田その通りで、打つときになっても左脳が働いていてはナイスショットを望めません。上手く打つためには右脳を働かさねばならず、そのためには弾道イメージをしっかり持って、そのまますぐに打つことでした。

――ジャック・ニクラウスは「弾道をビジュアライズしてすぐに打て」と言っていますが、そうした測定器ができる前から、右脳の使い方がわかっていて、ナイスショットを打てていたということですね。

吉田ニクラウスは打つ前はしっかりと状況確認して適切な判断を下し、打つときには弾道イメージを持ってそのままボールを打っていた。右脳と左脳の使い分けが自然にできていたからこそ、帝王になれたのですね。

――そのことは我々アマチュアでも可能なものでしょうか?

吉田弾道イメージを描いてもいろいろなことが浮かぶかもしれません。ですから、ショットに集中するには、目を瞑って弾道イメージを頭の中に描くのもいいと思います。コースを目で見ると、ハザードやOBなど、目にしなくていいものまで目に入ってしまいますので。ジェイソン・デイはシンキングボックスで弾道をイメージしたら、半眼にしてスイングボックスに入ります。煩悩を排除できるからだと思います。外の状況を排除して打つこと。弾道イメージを強く描くことも集中を高める良い方法だと思います。

――「考える」と「打つ」をしっかりと分けることですね。それにはボックスを分けるのが効果的ですね。

吉田それだけでかなりナイスショット率が上がると思いますよ。

次のページ:吉田式スコアアップ術③ ティショットは成功確率を考えて使うクラブを選択すること

関連記事

もっと見る

now loading