職場でのハラスメント対策

具体的事例で見る「加害者にならないための注意点」

日本経済新聞出版社

SNSの普及によって、職場のハラスメント問題は社内だけに留まらず社外にまで広まる可能性が大きくなり、職場におけるハラスメント対策はますます重要性が高まっています。無意識に行われることが多い職場でのハラスメントを防止するにはどうしたらいいのでしょうか。具体的な事例を通して職場でのハラスメントを防止する対策について考えてみました。

「#MeToo」運動でさらに注目が集まる職場のハラスメント問題

「ハラスメント」は、他人を困らせたり、人の嫌がることをして相手を不快にさせたりする行為のことです。昨今はメディアでも頻繁に職場でのハラスメント問題が取り上げられ、ハラスメント対策に乗り出す企業が増えてきています。また、昨年から海外で大きなムーブメントとなった「#MeToo」(ハッシュタグを使ってSNSでハラスメントの被害体験を共有すること)が日本でも行われるようになり、関心は高まるばかりです。さすがにひと昔前のようにあからさまなハラスメント行為は少なくなっているものの、まだまだ根絶には程遠く、企業においては誰もが働きやすい職場を目指すためのハラスメント対策は急務となっています。

「ハラスメント」の定義

そもそも、「ハラスメント」とは何でしょうか。ハラスメント(Harassment)とはいろいろな場面での「嫌がらせ、いじめ」を言います。その種類はさまざまですが、他者に対する発言・行動等が本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることを指します。(大阪医科大学「ハラスメントの定義」より)

職場におけるハラスメントの種類

「ハラスメント」には、30以上もの種類がありますが、職場でよく起こる主な3つのハラスメントとして、「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」の3つが挙げられます。それぞれ、「セクシュアルハラスメント」、「パワーハラスメント」、「マタニティハラスメント」の略で、メディアでも通常の会話でもこの略称が用いられることが多いようです。

さて、この3つのハラスメントはどんな行動をさすのでしょうか。

1)「セクシュアルハラスメント」=相手が不快に思う性的な発言や行動
2)「パワーハラスメント」=職場での地位を利用して相手に苦痛を与える行動
3)「マタニティハラスメント」=職場で妊娠している、あるいは出産した女性に対し嫌がらせをしたり不利益な扱いをしたりする行動

と、それぞれ定義することができます。

職場におけるハラスメントが問題になる理由

職場におけるハラスメントがやっかいなのは、加害者が意識的ではなく無意識に行ってしまう場合が多いということです。無意識の言動が知らず知らずのうちに相手へのハラスメント行為となってしまい、それが問題になるのです。
では、それぞれ事例をもとにハラスメントとなる言動について見ていきましょう。(事例は日経DVD「ハラスメントのない職場づくり」シリーズより抜粋)

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