日経プレミアシリーズ
悩めるアメリカ
―不安と葛藤の現場から―

893円(税込)
新書判 並製 248
ページ
978-4-532-26022-4
2008年10月発売
超大国が悩んでいる。泥沼のイラク、サブプライム問題はもとより、グローバル化が深刻な格差問題を生み、社会不安を増幅させる。貧困層から知識人まで丹念な取材で「アメリカ問題」の本質を解き明かす迫真のルポ。
アメリカの不安が、世界を悩ませる。いま超大国の「現場」で起きている社会不安が、生の声で語られる。
はじめに
プロローグ
何かが変わってしまった/三つの不安を抱える米国民
第一章 不安・分裂の実相
よみがえる「ベトナム」の亡霊/元ベトナム従軍兵士から見たイラク戦争
イラクの呪縛がもたらす重苦しさ/ハートランドに押し寄せる移民
半分以上がヒスパニック系移民の小学校/ハイテク企業勤めの反不法移民活動家
肩身が狭くなった中南米からの移民/メキシコのトラックにノー
憤るトラック運転手たち/北米自由貿易協定に矛先/無保険者三割の町
無保険者を助ける非営利団体/「テキサス化」の懸念
第二章 安全か自由か
遠い戦場、近い戦場/イラクを語る「パートタイム兵士」/いや増す戦争の痛み
戦時が試す「米国らしさ」/「ブッシュ皇帝」を支えた若き憲法学者
「非常時」の常態化/攻撃される主流メディア/メディアの「偏向」を監視する団体
テロリストと疑われるイスラム系/イスラム教徒を支援する日系人
高まるチャーチルへの関心/冷戦的発想に批判/共通する「民主国家との連携」論
第三章 グローバル化の明暗
人民元切り上げを求める繊維業者/中国メーカーの工場が雇用を生む
インドへのアウトソースで消える仕事/ミドルクラス保護主義/伸びない実質所得
企業福祉時代の終わり/高まる論争/放置できぬ反グローバル化機運
ハミルトン・プロジェクト/「開いた国」守れるか/外国人技術者が残りにくく
第四章 揺れる社会
「多文化」懸念するハンチントン/八人に一人が外国生まれ
広がる反不法移民運動/不法移民なしに回らぬ経済/割れる世論と政治
「訴訟過剰」で揺れるイリノイ州の町/延命装置取り外しで議会の介入
普通の主婦から宗教保守団体幹部へ/反撃する共和党穏健派
「ブルー対レッド」の虚実/「分裂あおる政治からの脱却」
第五章 消えぬ草の根の活力
知事はセールスマン/試練に立ち向かうハイテク基地/貧困州の挑戦
サブプライム被害者を支えるNPO/「元犯罪者」が取り組む貧困解消
社会起業家を支えるインフラ/伸びる人口が生むエネルギー/企業は衰えず
第六章 どこへ向かうのか
はやるローマ帝国との比較/揺らぐナンバーワンの自画像
他人事ではない米国の悩み/試される修正力の強さ
あとがき
注・参考文献
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