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養老孟司 ガクモンの壁

680円(税込)
A6判 並製 332
ページ
978-4-532-19191-7
2003年8月発売
博覧強記の養老先生と最先端で活躍中の若手科学者との面白対談集。考古学、文化人類学、行動遺伝学、心理学などの文化的テーマも取り込み、知のバトルを繰り広げる。「日経サイエンス」連載対談から14編を収録。
プロローグ
第1部 人はどこからきたか
1 魅惑のネアンデルタール人
ネアンデルタール人と現代人――奈良貴史
かつての隣人への想い――養老孟司×奈良貴史
2 神殿から生まれた古代アンデス文明
神殿遺跡の発掘と保護――関 雄二
黄金文明の精神に迫る――養老孟司×関 雄二
3 言葉の中に過去の文化が見える
語彙から探る事物のとらえ方――井上京子
言葉の文化人類学とは――養老孟司×井上京子
4 遺伝と環境が作る人間の能力
素質を活かす環境を求めて――安藤寿康
似てる?似てない?双子と遺伝――養老孟司×安藤寿康
第2部 知覚・感覚・生命の謎を追う
5 視覚の不思議、脳の不思議
コラム構造と視覚――田中啓治
視覚はどう成り立っているか――養老孟司×田中啓治
6 聴覚と言葉の起源を求めて
鳥の聴覚と人間の聴覚――森 浩一
人の言葉、動物の「言葉」――養老孟司×森 浩一
7 ナメクジで探る嗅覚の秘密
「におい」の原理を探る――木村哲也
学習するナメクジが語ること――養老孟司×木村哲也
8 「細胞死」から生命を問い直す
再生する細胞としない細胞の死――田沼靖一
細胞死が保つ生命の秩序――養老孟司×田沼靖一
第3部 自分とは何か、こころとは何か
9 脳の中に「こころ」を探る
精神活動のプロセスの画像化――百瀬敏光
脳の像に「こころ」を見る――養老孟司×百瀬敏光
10 人が「ことば」を習得するとき
ウイリアムズ症候群と言語習得――正高信男
見ることば、聞くことば――養老孟司×正高信男
11 自我はどのように生まれたか
ワーキングメモリー――澤口俊之
自我と意識に関係する脳機能――養老孟司×澤口俊之
12 記憶の確かさ、不確かさ
記憶の変容を探る――仲 真紀子
目撃証言と記憶の落とし穴――養老孟司×仲 真紀子
13 人間の心はかくも傷つきやすい
心の傷をいやす――崎尾英子
トラウマとどうつき合うか――養老孟司×崎尾英子
14 人はなぜ超常現象を信じるのか
人の心の落とし穴を知ろう――菊池 聡
超常現象を信じる人、信じない人――養老孟司×菊地 聡
エピローグ
本書は『バカの壁』が大ブレイク中の養老先生と第一線で活躍する若手研究者との対談集です。雑誌『日経サイエンス』の連載対談から人間や脳にかかわるテーマを14本ピックアップしました。
アンデス文明の謎に、ネアンデルタール人、ナメクジの嗅覚から、人間の記憶の不確かさ、とテーマは多種多様にわたっていますが、『バカの壁』同様、養老先生の珠玉のメッセージがちりばめられているのも魅力。ここではそのいくつかを紹介します。ひとつでもひっかかるものがあったら是非本書を手にとってみて下さい。(編集部 桜井保幸)
――人々は、物事を単純な因果関係でとらえることができると、「わかった」と思う。そういう教育を日本人のほとんど全員が施されてしまっているのです。だから「生物学というのはちょっと別ですよ」ということを繰り返し言わなければなりません。
――コンピュータだって会話らしいやりとりをするようにしておけば、人間は結構だまされる。ことばで通じていると思っているのは、ほとんど誤解ですね。
――多くの人は、大学の塀は社会から大学を守るためにあると考えていらっしゃいますが、私は全く逆。研究者が本当のことを言うと社会にとんでもない害を与えるから、塀を作って大学を社会から隔離しておくのです。
――宗教は行く先を教えてくれるけれども、行き方を教えてくれない。逆に科学は行き方だけ教えるけど、行く先を教えてくれないんです。この両者を、どうやってくっつけるのかというのが教育で、いつも難しい。
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